「還魂」終わる
ネトフリで配信されていた韓国ドラマ「還魂」がついに終わってしまった。
「還魂」は、魂を入れ替える「還魂術」によって歪められた運命を持つ主人公の物語。
舞台は架空の国だが、衣装も街並みも階級構造も、韓国の歴史に詳しくない私が見たらほぼ韓ドラ宮廷モノと変わらない。
「世子(セジャ)さま」も「内官(ネガン)」もいるし、言葉も当然韓国語。だけど韓国時代劇で出てくる悪だくみをする大臣や意地悪な女官とかは出てこない。
国を治めているのは「水の気」を操る魔術師たちだ。
こんなふうに書くと、ひとつも面白そうではないし、イケメンと美女ばかりワラワラとでてくるし、私もコドモダマシノなんだろうとタカをくくっていたのデス。
実際、最初は1話目を半分ぐらい見て、やっぱりね、と放置。しばらく寝かせてもう一回見てみたらまあまあ面白いけど、それほどでも…と結構いいかげんに流し見…そうしたら中盤を過ぎた頃から爆発的に面白くなり、また始めからしっかり3度見し、結果的には2022年で一番面白かった作品に選出された(私の頭の中のドラマ大賞です)。
「還魂」はパート1パート2の2部構成で、1部が20話、2部が10話の大作だ。
衝撃的な終わり方をした1部から3年経った世界が2部の舞台。
内容はここでは書かないが、登場人物たちの背負ったものと現実のすれ違いがいちいち切ない。
私は韓ドラに関してはステイホームの頃から見始めたいわゆるニワカなので大して知識はないのだが、韓ドラは(面白くないものもたくさんあるけど)こちらが見たいものをちゃんと見せてくれるところが好き。
事件が起こっても複雑なトリックがあっても、それをちゃんと種明かししてくれたり、モブキャラの部類に入る人たちにもサブストーリーを作ってそれなりの見せ場を作ってくれたり、何が何でも楽しませてやる、という執念みたいなものが感じられる。
回収されない大げさな伏線とか、いつの間にかいなくなっちゃった周辺の人とか、突然ぶっこまれるエピソード、みたいなものが比較的少なくて、すごく安心して見ていられる。(↑こういうのは制作費がやたらかかる超大作と言われる洋モノではよくある。ウォーキング○ッドとかウォーキング○ッドとか)
ペーパーハウスもコリア版は説明が丁寧で(これが嫌いな人もいるでしょうが私には心地いい)、置いてかれる感がなくてよかった。しっかり最後まで完走できるようにフォローしてくれる感じがやさしい。
で、何より「還魂」にはヴィンチェンツォのアン・チーム長ことイム・チョルス氏がご出演されている。
「愛の不時着」でも「ヴィンチェンツォ」でもただただいい人だったイムさんは、我が家ではトフィーのそっくりさんとして不動の人気者なのだ。
こう写真で見るとあんまり似てないなあ、、。
でもドラマにイム氏が登場すると「トフィーだ!」と笑い転げるぐらい似ているのだ。
で、彼が出ているドラマはどれも傑作。
「還魂」も例外ではなかったよ。
そして、ウク役のイ・ジェウク、ユルのファン・ミンヒョン。素敵でした。
去年のドラマグランプリ(我が家の)結果。